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| 浅草橋の昼めしガイド 2012年 | |
| 浅草橋・柳橋・蔵前地域でお薦めのランチ・スポット |
| 2012年 5月 4月 3月 |
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| 2012年5月 『浅草橋の昼めし』ガイド | ||||||||||||||||||||||||||
うなぎ屋の親子重 - 千葉家 ― 和食で「何が好き?」と聞かれれば迷わず鰻と答える。 鰻大好き人間としては地方に出かけると、その土地々々で評判の鰻屋には必ずお邪魔することにしている。人それぞれ好みはあるが私の贔屓は、「鰻せいろ蒸し」の久留米『田中鰻屋』、大阪・備後町の『吉虎』、「ひつまぶし」の名古屋『熱田・蓬莱軒』などなど。これらが関脇だとすれば、今回紹介する千葉家は大関クラス。場所はJR浅草橋駅の真裏のパチンコ屋の隣。 千葉家の鰻の特徴は江戸前の辛口のタレと程よい大きさの小串ウナギ。 昨今は養殖ウナギの稚魚が不漁のために質のいいウナギが手に入り難くなったと主人が嘆いていた。ウナギ問屋の中には廃業を決めるところもあり、特に小串サイズのウナギは貴重品だそうだ。 聞くところによれば2009年の稚魚は豊漁だったが、その後2年続けて不漁が続き、今年も状況は変わらない。稚魚から成魚になるまで相当の年月がかかるので、当分状況の改善は望めそうに無い。 東京近郊の鰻屋でも大串を看板に商いをしている店が何店かある。スーパーで売っているようなメタボ輸入ウナギは論外だが、私はやはり小串サイズがいい。 関東ではすっきりとした味が好まれ、余分な油を抜き、皮目を柔らかくする為に、白焼きの後で一旦蒸される。ウナギ自体が手頃の大きさであれば油を抜くために長時間を掛けて蒸す必要はなく、その分ウナギ本来の香りや食感が楽しめる。 千葉家ではそんな程よい大きさのウナギのみが使用されている。 店によっては時たま生臭さが残っている鰻があるが、千葉家では自家用井戸を持っており、3日3晩井戸水をウナギの上から流し続けている。これでいやな臭いを完全に取り除き、酸素をたっぷり含んだ低温の井戸水を掛けることで鮮度を維持している。元々が活鰻問屋であっただけに、ウナギの取り扱いを知り尽くしている。 創業119年継ぎ足されてきた秘伝のタレは関西風とは違い醤油と味醂をベースにキリリとしまった辛口に仕上がっている。創業当時の店は浅草橋三丁目にあったそうだが、この辺一帯は昭和20年2月と3月の2度の空襲で完全に焼け野原になった。現在地へは戦後移ってきたそうだが、戦時中は先々代の親爺が家族と一緒にタレを世田谷に疎開させていた。そんな苦労もあって119年の伝統の味が今日までしっかりと守り抜かれている。 俗に「串打ち三年、割き5年、焼き一生」と言われるが今のご主人は3代目でこの道36年。 さてさて今回ご紹介するのは鰻重ではなく「親子重」だった。 親子重の味付けに秘伝のタレが使われているのだから旨くて当然、まずい筈がない。鶏肉は毎朝8時ごろに地元の老舗「鳥豊」から新鮮な鶏肉が届けられる。鶏肉を鰻のタレをベースにした煮汁で程よく火を通し、卵を解きほぐし半熟の状態で熱々のご飯の上に載せられる。ご飯も確りと硬めに炊かれているので汁との馴染みも抜群。
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| 2012年4月 『浅草橋の昼めし』ガイド | ||||||
『満留賀』のカレーうどん ![]() 満留賀は自分が物心付いたときからある地元の蕎麦屋で、聞けば大正8年の創業という。今年で94年目を迎えるが、今のご主人は3代目。 蕎麦屋の屋号と言えば『藪蕎麦』『尾張屋』など相場は決まっているが、調べてみると『満留賀』は全国に190店もある。都内には87店あるが、浅草橋にも3軒あるが、それらのルーツはすべて同じ。 先代のご主人が多産系なのか子宝に恵まれ、子供達がそれぞれに『満留賀』の屋号で店を切り盛りしている。今回紹介する店は其の内の一軒。 JR浅草橋駅東口を出て浅草方面にちょっと行った左側に神社が見えるが、その鳥居の向かい側にある店。 敷石を一段上がった一階にテーブル席が4席と小ぢんまりした店だが、一階が満席でもご安心あれ、地下にも6席のテーブル席がある。 ![]() 蕎麦は昔から手軽な店屋物の代名詞だが、『Always三丁目の夕日』の時代、昭和30年代、には怖いお袋の目が厳しく「もり」か「かけ」しか出前を頼めなかった。 ちょっと贅沢をしても「きつね」か「たぬき」止まりで、「カレーうどん」などは高嶺の花で、まるで日活スターのような手の届かぬ存在だった。 でもどういう訳か「鍋焼きうどん」だけは病気になると食べることができた。 そんな憧れもあってか最近は満留賀で注文する時はいつも決まって「カレーうどん」。 満留賀では製麺機を使って以前は自前で麺を打って小売をしていた。そんなこともあって麺に対するこだわりは凄い。 ![]() カレーうどんに使われている「うどん玉」は製粉会社の研究所と試行錯誤を繰り返し完成した満留賀特注の「うどん玉」だそうだ。 歯ごたえのもちもち感が何とも言えない。 ご近所のよしみで今回作るところを見せて貰った。 小鍋にかけ汁を満たし火に掛けると、頃合をみて豚肉と葱が投入される。無論一方の大鍋では「うどん」が茹でられる。 豚肉に火が入った頃を見計らってペースト状になったカレーの素が溶き入れられる。 暫くすると魔法の様に汁にとろみがつき始めカレーうどんのかけ汁の出来上がり。 当然カレー・ペーストはいろいろなスパイスがブレンドされているそうだが、その内容については企業秘密。 昼時の忙しい時間帯は1階・地下とも満席になるためお手伝いの女性がいるが、それ以外の時間帯はご主人と奥さんの二人で切り盛りしている。 ![]() 奥さんは生粋のフィリピン人だがどこから見ても日本人。 今では奥さんの話す日本語を聞いても全く違和感がなく、天麩羅を揚げる様はご主人より寧ろ手際がいい。無論 英語・スペイン語もペラペラのトリリンガルなので2020年東京オリンピック実現の折にも受入れ態勢は万全。 「カレーうどん」750円の他に、香り・歯応え・ボリュウムも満点の「手打ち重ねそば」700円もお奨め。 ![]()
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| 2012年3月 『浅草橋の昼めし』ガイド | |||||||||||
あつあつの天麩羅 『鉢の木』 今回は第一回目として浅草橋・柳橋・蔵前地域でお薦めのランチ・スポット『鉢の木』をご紹介する。 JR総武線浅草橋駅東口の階段を下り、浅草方面にちょっと歩くとすぐ左側に銀杏八幡神社の鳥居が見える。鳥居を入りお宮の横の参道を抜けると、そこに今回紹介する割烹・小料理の店「鉢の木」がある。 「鉢の木」という屋号は他でもたまに見かけることがある。大将の解説によれば、謡曲『鉢木』からとっているそうだ。 鎌倉時代に道に迷った旅僧が一夜の宿を求めて貧家を訪ねると、貧しさ故に囲炉裏にくべる薪がなく、大事にしていた鉢植えの梅・松・桜の木を切って火をおこし、旅僧への精一杯のもてなしを施したという話。そんなもてなしの気持ちを大切にしている、人のよさそうな大将は近所でもえらく評判がいい。 紺地に白抜きで店名が書かれた暖簾をくぐると、カウンター席7人、小さなテーブルが2卓と、小上がりに掘り炬燵席が2卓といった落ち着いた雰囲気。 昼時は近くのビジネスマンで多少込み合っているが、奥さんと2人で手際よくサービスしており見ていて気持ちがいい。 天婦羅が揚がる頃合を見計らい大将が「お願い」と声をかける。すると女将さんがすかさずご飯と味噌汁を出してくる。呼吸はぴったりだ。 天麩羅は揚げたてが一番 決してきれいな店ではない。しかし十分に年期の入ったカウンターへ、目の前で揚げたばかりの天婦羅が出される。プーンと胡麻油の香りがする。サラダ油を7割使っているのでさらっとした衣に仕上がっている。本日の800円の定食に出た天婦羅はアナゴ、キス、エビ2本、ナス、サツマイモ、しし唐、竹輪の7種類。この具ぞろえ、この価格で揚げたて天婦羅が食せるのは立派なもの。昼飯としては十分だ。 昼時の客筋は常連が多いが、三月・五月人形の時期には老舗人形店での買い物帰りの親子連れをよく見かける。 今回はカウンターで一人悠然となれた雰囲気で食す女性客もいた。 シモジマからも50M位の距離なので買い物帰りのお客さんも多い。 昼のメニューは天麩羅の他に、今日は金目鯛・鰆の煮魚定食800円、鮪と石鯛の刺身盛り合わせ定食800円もある。 天麩羅も美味しかったが炊き立てのごはんがまた絶品。聞き忘れたがブランド米に違いない。
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